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更新日付:2025年9月17日 財政課
第323回定例会提出議案知事説明要旨(令和7年9月)
本日ここに、県議会第三百二十三回定例会の開会に当たり、上程されました議案の主なるものについて、その概要を御説明申し上げ、御審議の参考に供したいと思います。
まず、議案第一号「令和七年度青森県一般会計補正予算案」について御説明申し上げます。
今回の補正予算は、当初予算編成後の事態の推移等に対処しつつ、県民の声を踏まえ、「米価高騰をはじめとした物価高への対応」、「産業・交流を支える基盤等の充実強化」、「こども等の学びを支える教育環境の整備」の三つを柱として、所要の予算措置を講ずることといたしました。
また、公共事業及び国庫補助事業等について、国からの割当見込額等に基づき事業費の補正を行うことといたしたものであります。
その結果、今回の補正予算額は、歳入歳出とも二十三億九千二百八十万円余となり、これと既決予算額とを合計いたしますと、令和七年度青森県一般会計の予算規模は、七千百二十四億二千万円余となります。
以下、計上の主なるものについて、三つの柱に沿って御説明申し上げます。
一つ目の柱は「米価高騰をはじめとした物価高への対応」であります。
昨年来、主食である米の価格が全国的に高騰し、現在においても依然として高止まりしています。こうした中、これまで実施してきた「#あおばな」などにおいて、子育て世帯の方々から食費負担が特に大きくなっているとの切実な声を伺ってきました。こうした声を踏まえ、県民の皆様に寄り添う県独自の支援策として、十八歳までのこどもを持つ全ての世帯に対し、県産米の購入に使える電子クーポン等を提供することとしました。この電子クーポン等を活用して、こどもたちに美味しい県産米を食べていただきたいと考えています。
また、物価高が長期化する中、事業者や関係団体の方々から物価の上昇分を速やかに価格等に転嫁できないとの声もいただいており、原料となる酒米が高騰している酒蔵、公定価格を上回る負担が生じている医療・福祉施設、暑熱対策により電気料負担が大きい酪農経営者、燃油高騰等の影響を強く受ける漁業者等への支援を行うこととしています。
さらに、国の電気・ガス料金支援の対象とならないLPガスや特別高圧電気料金の支援を行うことにより、家庭や企業の光熱費負担の軽減を図ることとしています。
二つ目の柱は「産業・交流を支える基盤等の充実強化」です。
昨年十二月からの豪雪により甚大な被害を受けた本県のりんご園については、現地視察や生産者の皆様との意見交換を重ねながら、園地の復旧を最優先に支援等を行ってきました。生産者の皆様の迅速な対応と御努力により営農は再開されていますが、被害を受けた樹体の改植に必要な苗木が不足している状況にあります。このため、りんご園の復旧に必要な苗木の緊急的な増産を支援するとともに、将来にわたる苗木の安定供給について検討を進めることとしています。あわせて、今月十二日に日本の音楽シーンをけん引するポップロックバンド「Mrs.GREEN APPLE」を「青森グリーンアップル大使」に任命するとともに、今月十三日には青森りんご産業のグランドデザインとなる「青森りんご総合戦略」を策定したところです。りんご植栽百五十周年を機に、これからも国内外から評価されるりんご産地であり続けられるよう生産力と販売力を一層強化していきます。
陸奥湾養殖ホタテガイについては、採苗不振や高水温によるへい死など、これまでにない深刻な状況となっており、漁業者の皆様との対話を重ねながら、安定生産と成長産業化に向けた総合的な対策に取り組んでいるところです。本補正予算においては、稚貝確保に向けた追加対策として、採苗体制の強化を支援するとともに、漁業者の経営安定に向け、青森県農林漁業災害経営資金融通助成条例の発動により、金融面からも支援することとしています。
GX青森については、その取組を加速化させるため、新たに住宅や工場等への太陽光発電設備や蓄電池の導入を支援する仕組みを設け、五年間で集中的に普及拡大を図ることとしています。
青森空港有料駐車場については、混雑緩和対策として駐車区画の増設等を行うこととしています。
このほか、青森市が行う青森市屋内グラウンド(サンドーム)の移転整備に対して協力する費用の調査を行うこととしています。
三つ目の柱は「こども等の学びを支える教育環境の整備」です。
下北地区統合校については、こどもたちの学習環境の充実を図ることを第一に、教育委員会において、地域の方々に丁寧に説明し、理解を得ながら新たな整備方針の検討を進めてきました。本補正予算においては、新校舎の建設と既存校舎のリニューアル改修を軸とした新たな整備計画に基づき設計を行うこととし、当初の計画による改築工事費については減額することとしています。
検討を進めてきた公立夜間中学の設置については、青森市から令和九年四月に開設する意向が示されました。本県における
様々な背景を持つ生徒の就学機会の充実に寄与する取組であることを踏まえ、その開設準備を支援し、連携して取り組むこととしています。
また、国の施策に対応し、高校授業料等の支援対象世帯の所得制限の撤廃や低所得世帯等における授業料以外の教育費負担を軽減する給付金の拡充等を行うこととしています。
このほか、計上した経費の主なものといたしまして、
国の割当見込額等に基づき追加する公共事業関係費、
原子力・エネルギー対策県民会議の設置に要する経費、
医療施設等への経営支援や救急医療体制の整備支援等に要する経費、
認定新規就農者への経営開始資金等に要する経費、
農業支援サービス事業者へのスマート農業機械の導入支援に要する経費
などを計上いたしております。
以上が歳出予算の概要であります。
次に、歳入予算について申し上げます。
今回の補正予算の主なる財源としては、歳出との関連等において、国庫支出金、県債等について、増減額を調整のうえ計上したほか、普通交付税五億二千三百二十万円余を計上いたしました。
このほか、上程されました議案の主なるものについて御説明申し上げます。
議案第二号から議案第四号までは、特別会計一件及び企業会計二件の予算補正に係るものであります。
条例案については、議案第五号から議案第十一号までの七件であります。
その主なるものとして、
議案第六号「職員等の旅費及び費用弁償に関する条例等の一部を改正する条例案」は、職員等の旅費及び費用弁償について、原則として現に支払った額に基づき支給することとする等の改正を行うものであります。
議案第八号「青森県県税条例の一部を改正する条例案」は、法人の県民税について法人税割の税率の特例の適用期限を延長するものであります。
議案第十一号「青森県道路法施行条例の一部を改正する条例案」は、県が管理する道路に係る沿道区域の指定の基準等を定めるものであります。
その他の議案は、議案第十二号から議案第二十四号までの十三件、報告案件は二十六件であります。
その主なるものとして、
議案第十九号「青森県公安委員会委員の任命の件」は、青森県公安委員会委員横町俊明氏の任期が来る十月七日をもって満了いたしますので、後任の委員として同氏を再任いたしたく、御同意を得るためのものであります。
議案第二十号「青森県土地利用審査会委員の任命の件」は、青森県土地利用審査会委員の任期が来る十月二十五日をもって満了いたしますので、後任の委員の任命について御同意を得るためのものであります。
議案第二十一号から議案第二十四号までの四件は、令和六年度の決算の認定を求めるものであります。また、報告第二十号から報告第二十四号までの五件は、地方公共団体の財政の健全化に関する法律に基づき、令和六年度の決算に係る健全化判断比率及び資金不足比率について報告するものであり、いずれの比率も早期健全化基準又は経営健全化基準を下回っております。
以上をもちまして、提出議案の概要について御説明申し上げましたが、議事の進行に伴い、御質問に応じ、本職をはじめ関係者から詳細に御説明申し上げたいと思います。
なにとぞ、慎重御審議のうえ、原案どおり御議決、御同意並びに御認定を賜りますようお願い申し上げます。
まず、議案第一号「令和七年度青森県一般会計補正予算案」について御説明申し上げます。
今回の補正予算は、当初予算編成後の事態の推移等に対処しつつ、県民の声を踏まえ、「米価高騰をはじめとした物価高への対応」、「産業・交流を支える基盤等の充実強化」、「こども等の学びを支える教育環境の整備」の三つを柱として、所要の予算措置を講ずることといたしました。
また、公共事業及び国庫補助事業等について、国からの割当見込額等に基づき事業費の補正を行うことといたしたものであります。
その結果、今回の補正予算額は、歳入歳出とも二十三億九千二百八十万円余となり、これと既決予算額とを合計いたしますと、令和七年度青森県一般会計の予算規模は、七千百二十四億二千万円余となります。
以下、計上の主なるものについて、三つの柱に沿って御説明申し上げます。
一つ目の柱は「米価高騰をはじめとした物価高への対応」であります。
昨年来、主食である米の価格が全国的に高騰し、現在においても依然として高止まりしています。こうした中、これまで実施してきた「#あおばな」などにおいて、子育て世帯の方々から食費負担が特に大きくなっているとの切実な声を伺ってきました。こうした声を踏まえ、県民の皆様に寄り添う県独自の支援策として、十八歳までのこどもを持つ全ての世帯に対し、県産米の購入に使える電子クーポン等を提供することとしました。この電子クーポン等を活用して、こどもたちに美味しい県産米を食べていただきたいと考えています。
また、物価高が長期化する中、事業者や関係団体の方々から物価の上昇分を速やかに価格等に転嫁できないとの声もいただいており、原料となる酒米が高騰している酒蔵、公定価格を上回る負担が生じている医療・福祉施設、暑熱対策により電気料負担が大きい酪農経営者、燃油高騰等の影響を強く受ける漁業者等への支援を行うこととしています。
さらに、国の電気・ガス料金支援の対象とならないLPガスや特別高圧電気料金の支援を行うことにより、家庭や企業の光熱費負担の軽減を図ることとしています。
二つ目の柱は「産業・交流を支える基盤等の充実強化」です。
昨年十二月からの豪雪により甚大な被害を受けた本県のりんご園については、現地視察や生産者の皆様との意見交換を重ねながら、園地の復旧を最優先に支援等を行ってきました。生産者の皆様の迅速な対応と御努力により営農は再開されていますが、被害を受けた樹体の改植に必要な苗木が不足している状況にあります。このため、りんご園の復旧に必要な苗木の緊急的な増産を支援するとともに、将来にわたる苗木の安定供給について検討を進めることとしています。あわせて、今月十二日に日本の音楽シーンをけん引するポップロックバンド「Mrs.GREEN APPLE」を「青森グリーンアップル大使」に任命するとともに、今月十三日には青森りんご産業のグランドデザインとなる「青森りんご総合戦略」を策定したところです。りんご植栽百五十周年を機に、これからも国内外から評価されるりんご産地であり続けられるよう生産力と販売力を一層強化していきます。
陸奥湾養殖ホタテガイについては、採苗不振や高水温によるへい死など、これまでにない深刻な状況となっており、漁業者の皆様との対話を重ねながら、安定生産と成長産業化に向けた総合的な対策に取り組んでいるところです。本補正予算においては、稚貝確保に向けた追加対策として、採苗体制の強化を支援するとともに、漁業者の経営安定に向け、青森県農林漁業災害経営資金融通助成条例の発動により、金融面からも支援することとしています。
GX青森については、その取組を加速化させるため、新たに住宅や工場等への太陽光発電設備や蓄電池の導入を支援する仕組みを設け、五年間で集中的に普及拡大を図ることとしています。
青森空港有料駐車場については、混雑緩和対策として駐車区画の増設等を行うこととしています。
このほか、青森市が行う青森市屋内グラウンド(サンドーム)の移転整備に対して協力する費用の調査を行うこととしています。
三つ目の柱は「こども等の学びを支える教育環境の整備」です。
下北地区統合校については、こどもたちの学習環境の充実を図ることを第一に、教育委員会において、地域の方々に丁寧に説明し、理解を得ながら新たな整備方針の検討を進めてきました。本補正予算においては、新校舎の建設と既存校舎のリニューアル改修を軸とした新たな整備計画に基づき設計を行うこととし、当初の計画による改築工事費については減額することとしています。
検討を進めてきた公立夜間中学の設置については、青森市から令和九年四月に開設する意向が示されました。本県における
様々な背景を持つ生徒の就学機会の充実に寄与する取組であることを踏まえ、その開設準備を支援し、連携して取り組むこととしています。
また、国の施策に対応し、高校授業料等の支援対象世帯の所得制限の撤廃や低所得世帯等における授業料以外の教育費負担を軽減する給付金の拡充等を行うこととしています。
このほか、計上した経費の主なものといたしまして、
国の割当見込額等に基づき追加する公共事業関係費、
原子力・エネルギー対策県民会議の設置に要する経費、
医療施設等への経営支援や救急医療体制の整備支援等に要する経費、
認定新規就農者への経営開始資金等に要する経費、
農業支援サービス事業者へのスマート農業機械の導入支援に要する経費
などを計上いたしております。
以上が歳出予算の概要であります。
次に、歳入予算について申し上げます。
今回の補正予算の主なる財源としては、歳出との関連等において、国庫支出金、県債等について、増減額を調整のうえ計上したほか、普通交付税五億二千三百二十万円余を計上いたしました。
このほか、上程されました議案の主なるものについて御説明申し上げます。
議案第二号から議案第四号までは、特別会計一件及び企業会計二件の予算補正に係るものであります。
条例案については、議案第五号から議案第十一号までの七件であります。
その主なるものとして、
議案第六号「職員等の旅費及び費用弁償に関する条例等の一部を改正する条例案」は、職員等の旅費及び費用弁償について、原則として現に支払った額に基づき支給することとする等の改正を行うものであります。
議案第八号「青森県県税条例の一部を改正する条例案」は、法人の県民税について法人税割の税率の特例の適用期限を延長するものであります。
議案第十一号「青森県道路法施行条例の一部を改正する条例案」は、県が管理する道路に係る沿道区域の指定の基準等を定めるものであります。
その他の議案は、議案第十二号から議案第二十四号までの十三件、報告案件は二十六件であります。
その主なるものとして、
議案第十九号「青森県公安委員会委員の任命の件」は、青森県公安委員会委員横町俊明氏の任期が来る十月七日をもって満了いたしますので、後任の委員として同氏を再任いたしたく、御同意を得るためのものであります。
議案第二十号「青森県土地利用審査会委員の任命の件」は、青森県土地利用審査会委員の任期が来る十月二十五日をもって満了いたしますので、後任の委員の任命について御同意を得るためのものであります。
議案第二十一号から議案第二十四号までの四件は、令和六年度の決算の認定を求めるものであります。また、報告第二十号から報告第二十四号までの五件は、地方公共団体の財政の健全化に関する法律に基づき、令和六年度の決算に係る健全化判断比率及び資金不足比率について報告するものであり、いずれの比率も早期健全化基準又は経営健全化基準を下回っております。
以上をもちまして、提出議案の概要について御説明申し上げましたが、議事の進行に伴い、御質問に応じ、本職をはじめ関係者から詳細に御説明申し上げたいと思います。
なにとぞ、慎重御審議のうえ、原案どおり御議決、御同意並びに御認定を賜りますようお願い申し上げます。